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2022.07.29

INTERVIEW

学生が起業しやすい社会へ!パートナー「iU情報経営イノベーション専門職大学」が目指す未来とCEOオーディションとのシナジー

学生が起業しやすい社会へ!パートナー「iU情報経営イノベーション専門職大学」が目指す未来とCEOオーディションとのシナジー

社長になりたい「熱意」と「強い意志」があれば、誰もが挑戦できる、社長輩出プロジェクト「CEOオーディション」。ビジネスアイディアは不要。「社長になりたいが、ビジネスモデルが思いつかない」場合でも社長になれる、まったく新しいビジネスコンテストだ。
今回は、CEOオーディションのパートナーとなった「iU情報経営イノベーション専門職大学」のイノベーションマネジメント局局長の宮島 徹雄氏と、在学しながら起業している佐藤 集(あつぐ)さんにお話を伺った。同オーディションでアンバサダーも務める宮島氏が「iU情報経営イノベーション専門職大学(以下iU)」や「CEOオーディションにかける想い」を語る。

今回のパートナーシップ締結に関するプレスリリースも併せてご覧ください。

高等教育機関×CEOオーディション!大学に眠る“社長人材”のプロデュース!情報経営イノベーション専門職大学がパートナーに決定

宮島 徹雄氏

iU情報経営イノベーション専門職大学 事務局長
関西学院大学経済学部卒業。1991年、株式会社リクルートに入社し、11年間、教育機関広報部に在籍。2006年に辻調グループに転職。08年に本部長に就任。その後、辻調グループ3校の副校長を兼務。2016年、東証一部上場企業株式会社エアトリに転職し、ITオフショア開発事業部管掌役員となる。2020年には、学校法人電子学園理事、iUの事務局長を務めながら、iUの事業会社であるi株式会社代表取締役も兼任。現在も上場企業をはじめ、ベンチャー企業など複数社の顧問・アドバイザーを務める。

佐藤 集氏

iU情報経営イノベーション専門職大学2年。自治委員会の本部長を務める。合同会社GadgeTankerを共同設立。

金田隼人氏

1990年、埼玉県深谷市生まれ。大学在学中に、世界一周大学巡りを企画実施、複数社からスポンサーを募り23カ国50大学を訪問。2013年、教育会社の取締役副社長就任。「営業学」の研究をテーマにPBLを活用した独自プログラムを展開。2016年、株式会社ネームレス創業、代表取締役就任。大手企業・老舗企業など複数の企業や組織の新規事業に参画。2017年、大阪イノベーションハブ初の東京担当プロジェクトディレクター拝命。2019年から「プロデュースシンキング®︎(プロデュース思考)」を提唱すべく研究活動・研修事業を展開。同郷の渋沢栄一氏に影響を受け、過去20社の創業時に資本・経営参画。

「iU情報経営イノベーション専門職大学」がCEOオーディションに参画した理由

金田:今回、CEOオーディションのパートナーに参画してくださったわけですが、まずは簡単にiUについてご紹介をお願いします。

宮島:iUは、2020年4月に開学した新しい大学です。授業内容はビジネス50%。ICT30%、グローバル(英語)20%と、ほかの大学とは異なる実践的な部分に注力しています。在学中に起業することも推奨していて、最終的には就職率0%を目指しています。

金田:在学生全員が起業に成功したら、たしかに就職率は0%になりますね。ほかの大学が高い就職率を目指すなか、真逆をいっていて面白いです。具体的な授業内容も教えてください。

宮島:まずグロ-バルでは、英語でプレゼンテーションをしたりエンジニアとコミュニケーションを取ったり、今後のビジネスシーンで必要となるであろう知識と経験を得ます。

宮島:ICTでは、プログラミングからシステム開発、ネットワークのセキュリティ、AI、ビッグデータなどICTを幅広く学びます。ICTのジャンルを幅広く取り扱うので、エンジニアを養成するカリキュラムにはなっていませんが、情報通信技術に関する基礎的な知識とスキルが得られます。

宮島:そしてビジネス。通常の大学で学ぶマーケティングやアカウンティング、ファイナンスが50%、起業についてが25%、そして残り25%が、実際の企業とプロジェクトベースで実践を学んでいくカリキュラムになっています。卒業後は、企業でイノベーションを起こしたり、企業で新規事業をドライブできるようなビジネスマネージャーを輩出出来ればと考えています。在学中に起業し、会社を続ける事が出来れば最高ですね

在学中の起業を目指すiU×誰もが社長になれるCEOオーディションの親和性

金田:今回、CEOオーディションのパートナーになってくださった理由を教えてください。

宮島:先ほども少しふれましたが、iUでは在学中(4年間)に一度は起業しましょうと背中を押しています。つまり社長になることも推奨しているわけですから、今回のCEOオーディションの趣旨とも親和性が高いと考えています。

金田:ありがとうございます。起業を推奨するにあたって、何かフォローなどはあるのでしょうか。

宮島:客員教員の方であったり連携企業だったり、実際のビジネスシーンで活躍する方々が親身になってアドバイスをしてくれたり、ビジネスモデルを添削してくれたり、場合によっては人や企業とつないでいただいたりします。また、会社設立の際には、口座開設や資金提供などもサポートしています。今秋、ファンドも作る予定なので、大学自体がインキュベーションセンターみたいなカタチになっているんです。
大学の教職員全員が起業を応援していますので、そこはすごく大きなメリットなんじゃないかなと思います。

金田:それはありがたい制度ですね。

宮島:ただ一点勘違いしてほしくないのは、起業はあくまで手段であって、起業する事自体が目的なってはダメだと思っています。

金田:iUには、さまざまな起業家や経営者が客員教員になられていますが、どういった経緯で、これだけの方々が集っているのでしょうか。

宮島:もともとは、我々の大学コンセプトに共感いただいたことがきっかけですね。やはり「iUのコンセプトが面白い」「若い層の教育に力を入れたい」「自分の経験したことを伝えたい」という方が非常に多いです。

宮島:現在は、客員教員の方が新しい方を紹介してくれる事がメインですね。

金田:実際にビジネスの世界で戦っている方々から学べるのは、非常に良い環境が整っている気がしますね。

宮島:そうですね。

学生が在学中に起業することのメリット

金田:就職率0%を目指すほど起業を推奨しているiUですが、学生が在学中に起業するメリットをどのように考えているのでしょうか?

宮島:やっぱり一番は「失敗できること」だと思いますね。若ければ許されることもあります。それに立て直せる時間もありますから。学生のうちは、何回でもチャレンジできます。僕はこれが一番のメリットだと思いますね。

金田:たしかに社会人になってから失敗するのはリスクが大きいですよね。

宮島:はい。そうですね。あとは、iUの場合は特にそうですが、助けてくれる仲間がいること。大学自体が全面的に起業を支援しているので、手厚いサポートを得られます。会社員になってから「起業したい」といっても、所属する会社はサポートしてくれませんよね。

金田:実際、iU在学中に起業された佐藤さんからみていかがでしょうか。

情報経営イノベーション専門職大学×CEOオーディションが生むシナジー

佐藤:学生の場合、社会人よりも時間があることもメリットですね。学生のときの4年間と社会人になってからの4年間では、重みが違うのでは?と思っています。学生の4年間を使って起業の準備ができるのは、大きなアドバンテージにもなりえるはずです。

金田:たしかに会社勤めをしながらの起業準備は、時間的にも体力的にも大変だと思います。

佐藤:あとは宮島さんからもありましたが、「大学生だからできること」も多いので、そこがメリット・強みでもありますね。iUの場合、ビジネスに強い専任教員や職員の方々が全力でサポートしてくださいます。iUに入学してから「起業はひとりじゃなくて、みんなでやるもの」と理解できました。それだけ本当に手厚くサポートしてもらえるんです。これだけ応援して支えてくれる環境で起業できるのは大きなメリットですよね。

金田:一般的な大学で「起業したい」となってもサポートを受けるのは難しいでしょうから、これはiUならではのことです。

佐藤:同級生にも起業している・起業を目指している仲間がいることも、iUならではだと思います。ほかにも投資家の方との距離が近かったり、ピッチコンテスト※に参加してビジネスシーンで活躍している方からフィードバックを得られたりする。学生の強みというよりは、iUの強みかもしれませんが、これらも大きなメリットだと思います。

※起業家が投資家や投資ファンドなどに対して、自社のビジネスモデルやサービス、技術をプレゼンしたり、逆に企業や投資ファンドが、起業家やスタートアップ企業に対してプレゼンをする機会のこと

教員や客員から厳しいフィードバックがもらえる

金田:佐藤さんは、すでに起業されているんですよね。

佐藤:共同設立をしています。もともと映像サークルで映像制作と映像配信をしていたのですが、だんだんと学校外からも依頼がくるようになったので合同会社を設立したんです。現在はオフィスも借りて、より高い収益を出せるように仲間と日々頑張っています。

宮島:今はiUの入学式の配信もお願いしています。また、私の前職の後輩が「映像を作りたい」とのことだったので、ちょうど今日、佐藤さんの会社を紹介しました。

金田:教職員もビジネスマンだからこそのやり取りですね。

佐藤:そうなんです。ビジネスについて気軽に相談できるので、起業前にビジネスモデルやアイディアをブラッシュアップできるのも大きな魅力・メリットですね。

宮島:iUの場合、学生はアイディアを事業化する前にも専任教員や客員教員からフィードバックをもらえるんですよ。こちらも対学生としてではなく、ビジネスマンとしてアドバイスするので、かなり厳しい内容もあります。ただ、その分、しっかりとしたビジネスモデルが確立した状態でスタートできるので、本当に良い環境が整っていると思います。

金田:逆に、お二人は学生時代に起業することのデメリットって何があるとお考えでしょうか。

宮島:特にないんじゃないですかね。強いて言えば、早く社会に出てしまう分、一般的な青春、のんびりした大学生生活を満喫できないことかな。iUの場合、「資金計画をやり直せ」みたいな普通の学生ではありえないようなことを普通に言われますから(笑)

宮島:僕たちも起業の相談に対しては、ビジネスマンとして対応しますから、レスが遅ければ、しっかりと叱ります。社会に出てからは24時間以内の返信は当たり前。iUの専任教員や客員教員は、自身も事業会社をしている方も多いので、ときには学校の先生としてではなく、投資家やメンターのような厳しい対応もしますね。

CEOオーディションのメリットは信頼できる「パートナー」と「メンター」を得られること

金田:では、宮島さんからみたCEOオーディションについて教えてください。

宮島:僕らが学生たちに推奨している「起業=社長になること」なので、「誰でも社長になれる」がコンセプトのCEOオーディションとは非常に親和性が高いと考えています。上手くシナジーが生まれたら良いですね。

宮島:また、実際にiUでは起業家育成のカリキュラムを提供しているので、その部分を一緒になって取り組んでいただくのも良いのではないでしょうか。土日はiUの校舎が空いているので、そこで特別授業をするとか、さまざまな分野で活躍する経営者に講演を開いてもらうとか。上手く活用していただけたらと思います。

金田:おかげさまで「CEOオーディション」の決勝審査をiUのキャンパスで開催することが決定しています。では、初めて「CEOオーディション」の開催を聞いたとき、どう感じたか教えてください。

宮島:あまりにiUと親和性が高かったので、「うちのために開催してくれたのかな」と思いましたよ(笑)。そのとき、ちょうどサーチファンドの方と話していて「社長人材が足りてない」という話題になっていたので、タイムリーでしたね。

宮島:事業承継できない企業が本当に多いんですよね。特に地方では、社長を探している企業が増えてきている。その一方で都内にいくと、「社長になりたいけど、やりたいことはない」といった人も少なくない。そこをマッチングしてサポートしながら事業を展開していくのは、企業側にとっても人材側にとっても大きなチャンスだと思います。

金田:「情熱はあるけど、やりたいことが見つからない」といった方は意外と多いですから。上手くマッチングすれば、大きなバリューを発揮してくれるはずです。こういった事情は、学生の方にも当てはまると思っています。いまだに「起業するからにはやりたいことがないとね」みたいな風潮もあります。

金田:でも本当は、やりたいことがなくても情熱と責任感があれば、社長はやっていけると思うんです。やっていくうちに事業の可能性・自分の可能性を広げていくのも一つだと思いますし、「一人じゃ起業できないけど、信頼できる仲間となら上手くやっていける」場合もあるでしょう。

金田:自分と相性の良いアドバイザーを見つけるのも、起業を成功させていくうえでは欠かせません。CEOオーディションが、そういった方との出会いの場になっていければ嬉しいなと思います。

宮島:CEOオーディションをきっかけに社長のムーブメントみたいなのが起きたら尚良いですね。

金田:「iU×CEOオーディション」でいうなら、TOEICのような位置づけにするのも面白いかもしれません。「1年目よりも2年目の方が高い点数を出せるように頑張る」みたいな感じで。自分のビジネススキルの一つの指標になったらうれしいですね。1年生のときはCEOオーディション予選落ちだったけど、2年生では最終選考、3年生では合格するといったイメージです。

宮島:それは良いですね。「この部分が足りていなかったから、あと一年鍛えてきなさい」と翌年を見据えたフィードバックがあると、これは学生たちの成長にもつながるかと思います。

金田:不合格だったとしても一回で終わりではなく、長期的な関係性を築いていきたいですね。合格不合格の尺度だけじゃなくて、自分を知る・見つめ直す機会になれば嬉しいですね。

金田:一般的なビジネスコンテストでは、ビジネスモデルの可否を問われますが、CEOオーディションは人間性や個性を見ていくので、いわば何でもありです。参加者をみんなでプロデュースして個人を輝かせていく。そういったことができれば、CEOオーディションはより良いものになっていくはずです。

金田:iU生にとって、一つの登竜門になったら嬉しいですし、自分の腕試しの場にしていただけたら幸いです。

CEOオーディションに挑戦したいと考えている全国の学生へ

金田:CEOオーディションは、合格者は一人だけではありません。パートナー(審査員)の心を動かしたら、何人でも合格者が生まれていきます。

金田:合格者には、ビジネスを実現するためのメンターがついて、資金面はもちろん、さまざまなサポートがつきます。未経験でもしっかりと社長になるまでをプロデュースしていくので、本当に「熱意」と「強い意志」だけあれば、誰でも社長になれる可能性があります。もちろん、「やりたいことがある」「ビジネスアイディアがある」といった方でも大歓迎です。ぜひ、学生の方々にも挑戦していただきたいですね。

佐藤:「起業をサポートしていただける」のは、知識不足の学生としては恵まれすぎている環境だと思います。特に登記の仕方だったり資金集めといった部分は、学生にとってネックになりがちですから。自分としても、CEOオーディションにぜひ応募してみたいと思っています。
宮島:CEOオーディションは、誰にでもチャンスがあるコンテストですから。合格不合格だけでなく、オーディションをきっかけに、参加者とは今後も長く続く良い関係性を作れたらパートナーとしても嬉しいですね。iU生だけでなく、全国の学生さんとお会いできるのを楽しみにしています。

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