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2025.10.08

EVENT

【BE Start KOBE プレイベントレポート】暮らし・コミュニティ・起業のリアルを語るトークセッション

【BE Start KOBE プレイベントレポート】暮らし・コミュニティ・起業のリアルを語るトークセッション

首都圏から神戸へ、新しい起業・創業の選択肢を示すイベント

首都圏に住む人材が神戸を“起業・創業の選択肢”として知る機会をつくるために、9月18日、東京で「BE Start KOBE」プレイベントが開催されました。本イベントは神戸市とCEOオーディションがタッグを組み、神戸で新たな挑戦を志す人たちに向けて「どんな環境や支援があるのか」を実感できる場として企画されたものです。当日は多彩な登壇者によるトークセッションや参加者同士の交流が行われ、神戸の新しい可能性に触れる時間となりました。

イベント当日の様子をまとめた動画も一緒にご覧ください。

イベント概要

日時:2025年9月18日(木)19:00〜21:00(18:30受付開始)
会場:BIRTH LAB(東京都港区麻布十番2-20-7)
参加費:無料
登壇者:

【パネリスト】
松本 直人 氏(株式会社神戸大学キャピタル 取締役、株式会社ABAKAM 代表取締役)
渡辺 優 氏(フリーランス・元SEKAI HOTEL 取締役)
武田 卓 氏(神戸市東京事務所長)

【モデレーター】
金田 隼人 氏(CEOオーディション総合プロデューサー)

プレイベントの開会

金田 隼人 氏 CEOオーディション総合プロデューサー

冒頭では、CEOオーディション総合プロデューサーの金田隼人氏から挨拶がありました。

金田氏はまず、今まで手がけてきた「CEOオーディション」の歩みを紹介しました。このプログラムは「誰もが社長になれる」というコンセプトを掲げ、ビジネスプランを必要とせず、挑戦したいという意思や解決したい課題への思いをもとに、現役経営者の前で自らの可能性をプレゼンテーションする形式で実施されてきました。2022年の開始以来、全国から多数の挑戦者がエントリーし、合格者の中からも多くの社長が誕生するなど、従来のビジネスコンテストとは一線を画す成果を上げています。

その上で金田氏は、今回の「BE Start KOBE」について、「首都圏で挑戦の意思を持つ人々に、神戸という具体的な選択肢を示す導線をつくりたい」と語りました。移住や二拠点居住、新たな拠点設立といった多様なかたちで、神戸での挑戦が現実的に描けるようにすることが狙いだと説明しました。さらに「つながりがスタートになる」という本プログラムのコンセプトを強調し、参加者同士や神戸の地域ネットワークとの出会いが、新しい一歩を踏み出すきっかけになることを期待していると述べました。

パネリストが語り合う、神戸での暮らし・コミュニティ・起業

本イベントのメインプログラムとなったのが、トークセッションです。

神戸での暮らしや働き方のリアルな魅力、地域ならではのコミュニティやネットワークの強み、そして地方での起業・創業の可能性について、3名のパネリストが本音で語り合いました。

首都圏に住む挑戦者にとって「神戸を拠点にする」という選択肢を具体的にイメージできるようにすることを目的に、実体験に基づいた多角的な視点が交わされる時間となりました。

“コンパクトシティ”である神戸の良さについて

松本 直人 氏 株式会社神戸大学キャピタル 取締役、株式会社ABAKAM 代表取締役

金田:最初のテーマは「神戸の都市としての良さ」についてです。

松本:一番の魅力はやはりコンパクトシティであることです。三宮に都市機能が集まっており、電車一本で空港や新幹線にアクセスできます。移動のストレスが少なく、起業初期に必要な試行錯誤の回転数を上げやすいのは大きな利点です。

渡辺:私も同意見です。神戸は暮らしと仕事の距離感がちょうどいい。自然と都市機能が共存し、心身をリセットしながら働けます。特に女性や子育て世代の起業家にとって、生活と仕事を無理なく両立できる環境だと思います。

武田:行政の視点でも、神戸は“都市機能の凝縮”が強みです。市内で動くだけで主要機関や人材につながれますし、東京からのアクセスも良い。都会すぎず田舎すぎない絶妙なスケール感が、挑戦者に合っていると思います。

神戸のコミュニティや地域ネットワークについて

渡辺 優 氏 フリーランス・元SEKAI HOTEL 取締役

金田:次は「コミュニティやネットワーク」について伺います。

渡辺:神戸は人と人との距離が近い街です。数回の紹介で主要なプレイヤーにアクセスでき、肩書ではなく“人ベース”で信用が動く文化があります。相談から協力へ発展するスピードがとても速いです。

松本:ネットワークの厚みも特徴です。金融・大学・支援機関・コミュニティマネージャーが連携し、起業家を一人にしない仕組みがあります。東京ではプレイヤーが多すぎて選びきれないこともありますが、神戸は「誰に当たればいいか」が見えやすいです。

武田:行政としても、そのつながりを中立的にコーディネートする役割を担っています。神戸では相談が来たら「あの人につなごう」とすぐに動ける関係性があります。これは都市規模がちょうど良いからこそ可能なんです。

金田:つまり神戸は、人とのつながりが生まれやすいだけでなく、支援体制が広く整っていて、挑戦をしっかり受け止めてくれる場所だということですね。

地方での起業・創業について

武田 卓 氏 神戸市東京事務所長

金田:最後に「地方で起業する」こと自体についてお聞きします。

松本:私は、「損得で起業するなら東京、“好き”で起業するなら地方」だと思います。今は“同じことを早く安く”よりも、希少性×貢献度の掛け算が価値になります。自分らしさを磨けるのは地方ならではです。

渡辺:地方での起業は「誰に喜ばれるか」が明確になります。具体的な顔が見える相手のために事業を進められるのは、やりがいにつながります。

武田:地方での起業は地域課題の解決と直結することが多く、社会的インパクトが大きいです。だからこそ行政・金融・大学が連携して支援する意味があります。

金田:地方での起業はリスクではなく、新しい価値を生む可能性ですね。神戸はまさにそれを体現できる場所だと感じます。

神戸での起業・創業を後押しする、3つの支援プログラム

トークセッションの中でも紹介されたように、神戸市では起業・創業を志す方々に向けた具体的な支援制度が充実しています。

ここでは、代表的な3つの支援プログラムをご紹介します。

こうした起業・創業環境や支援制度を受け、参加者からは「ここまで環境が整っているとは思わなかった」「まず現地を見てみたい」といった声もありました。

交流と対話から生まれる新たなつながり

セッション後は集合写真を撮影し、懇親会がスタートしました。乾杯の声を皮切りに、会場では名刺交換や壁打ちの相談が活発に行われました。登壇者や支援者と参加者が直接言葉を交わし、次のアクションを約束する場面も多く見られました。単なる一過性の交流ではなく、「具体的に次につながる出会い」が次々と生まれる様子は、主催者が掲げる「つながりがスタートになる」を体現していました。

参加者が語る、神戸に感じた魅力

イベントの締めくくりとして、参加者の声をご紹介します。

伝統産業を軸に全国を巡る活動を続ける光貞青真さんに、今回のプレイベントに参加した理由や、神戸に対して抱いた印象、そしてこれからの一歩について伺いました。

——本日のイベントに参加されたきっかけを教えてください。

私は檜を軸にした伝統産業を世界に発信する活動を考えています。47都道府県の檜を訪ね歩くうえで、東京定住ではなく、移動やアクセスを重視した拠点を探していました。そこで神戸に可能性を感じたのがきっかけです。

——実際にイベントに参加してみて、どんな気づきがありましたか。

東京では常にスピード感に追われがちですが、神戸には「内側から熟していける時間」があると感じました。伝統をESGや社会的インパクトの観点から再解釈していくうえで、神戸の「開港都市として外へ開くDNA」との親和性を感じました。

——これからの一歩はどのように考えていますか。

今日、支援のネットワークを具体的に知れたので、まずは壁打ちから現地見学、小さな実証に進んでいきたいです。

プレイベントを振り返って見えた可能性

今回のプレイベントは、神戸の魅力をPRする場ではなく、「首都圏の挑戦者が神戸を実際に選べるようにするための導線を可視化する場」となりました。

・暮らしと仕事のバランス
・人と支援の近さ
・小さく試せるアクセスとコスト

この3つの強みが共有され、参加者の背中を押しました。神戸は挑戦者にとって「可能性のある選択肢」として映ったはずです。次の一歩を小さく踏み出すだけで、神戸は確かな次の一歩へとつないでくれる。そんな実感を得られるイベントとなりました。

神戸での起業や創業に関心をお持ちの方は、ぜひ下記のリンクよりエントリーをご検討ください。

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