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Interview

CEOオーディションは一人の社長の物語をみんなで作っていく場。プロデューサー髙木氏が語る挑戦者への想い

2022.08.31

社長になりたい気持ちさえあれば、誰もが挑戦できる、社長輩出プロジェクト「CEOオーディション」。ビジネスアイデアはなくても「熱意」と「強い意志」だけあればエントリーできる、まったく新しいカタチのビジネスコンテストだ。

今回は、CEOオーディションのパートナー企業「株式会社髙木ビル」で代表取締役社長を務める 髙木 秀邦氏にお話を伺った。同オーディションでプロデューサー(審査員)を務める髙木氏に「CEOオーディションにかける想い」や「参加者へのメッセージ」を伺った。

髙木 秀邦氏

株式会社髙木ビル/株式会社TAKAGIパートナーズ 代表取締役社長・BIRTH代表
1976年⽣まれ。早稲⽥⼤学商学部卒業後、プロのミュージシャンとして活動。その後、信託銀行系⼤⼿不動産仲介会社で営業を務めた後、祖⽗が1961年に興した株式会社髙木ビル⼊社。3代⽬社⻑として、東京都中⼼に⾃社ビル・マンションの設計開発から管理運営までを⼿がけ、「オフィスビルの新たな価値創⽣」を掲げて活動している。⾃社ビルの中で企業が出世していく過程を伴⾛するという経営思想を実現する「次世代型出世ビル」や、個⼈やスタートアップの成⻑を促しチャレンジに伴⾛するコミュニティブランド「BIRTH」など、新しい価値観の不動産プロジェクトを次々と展開中。

金田 隼人氏

1990年、埼玉県深谷市生まれ。大学在学中に、世界一周大学巡りを企画実施、複数社からスポンサーを募り23カ国50大学を訪問。2013年、教育会社の取締役副社長就任。「営業学」の研究をテーマにPBLを活用した独自プログラムを展開。2016年、株式会社ネームレス創業、代表取締役就任。大手企業・老舗企業など複数の企業や組織の新規事業に参画。2017年、大阪イノベーションハブ初の東京担当プロジェクトディレクター拝命。2019年から「プロデュースシンキング®︎(プロデュース思考)」を提唱すべく研究活動・研修事業を展開。同郷の渋沢栄一氏に影響を受け、過去20社の創業時に資本・経営参画。

金田:今回は、CEOオーディションのパートナーに参画くださり、ありがとうございます。まずは、髙木ビルの事業内容についてご紹介をお願いします。

髙木:髙木ビルは、その名の通り不動産業を営んでいる会社です。ビルやレジデンスの運営や、2017年10月にオープンしたコワーキングスペース「BIRTH KANDA」をはじめ、不動産の新たな価値創出に着目したライフクリエーションブランド「BIRTH」などを展開しています。

金田:本日の取材場所でもある「BIRTH AZABU-JUBAN」は僕も通わせていただいています。コワーキングスペースの運営を始めた経緯が素敵なんですよね。

髙木:ありがとうございます。コワーキングスペースを始めようと思ったのは、「起業家やフリーランスの方々が、社会的に信用を得づらく、オフィスを借りられない」という課題があったからなんです。

髙木:当時は、まだシェアオフィスやコワーキングスペースが普及していませんでしたから、仕方なく自宅の一室をオフィスとして使っている場合も多かった。そういった方々を「応援したい」「居場所を提供したい」という想いから、コワーキングスペースの運営を始めたんです。

金田:私も起業家の一人としてお聞きしたいのですが、どうして彼らを応援しようと思ったのでしょうか。

髙木:私たちは、もともとビル事業をやっていたのですが、以前から「ただ、物件を貸し出すのではなく、テナント企業の方々と共に成長していきたい」と考えていたんです。どうしても今までの形態では、「ビルのオーナーは、物件を貸して賃料をもらって終わり」だった。でも、それ以外にも、もっとできるのでは? と感じていたんです。お互いが同じ方向を向いて、ともに成長していけたら、もっと素敵な関係を作れるはずですから。

金田:既存の不動産業のあり方を超えてできることを模索していたわけですね。実際、髙木さんは、コワーキングスペース以外にも不動産のビル事業を中心として、新しい価値を作っていく取り組みを進めています。

髙木:そうですね。テナント企業の方や、コワーキングスペースのユーザーの皆さんと一緒に楽しめるコミュニティ作りや、彼らが気軽に集まれる場所づくりを積極的に実施しております。ほかにも、髙木ビルのビジョナリーブランドである「BIRTH」では、イベントや実験を行う「BIRTH LAB」、住居とビジネス空間を兼ね備えた「BIRTH IN-RESIDENCE」などを運営しています。

金田:まさに、従来の不動産業にあった「提供者と利用者の枠」を超えた繋がりを創出しているわけですね。

「髙木ビル」がCEOオーディションに参画した理由

金田:今回、CEOオーディションへの参画は私からお願いしたのですが、最初に聞いたとき、どのように感じましたか。

髙木:以前から、金田さんが起業家や学生を応援したり、チャレンジする人を手厚くフォローしているのを知っていたので、「ぜひ、全力で応援させてほしい」と思いました。彼がCEOオーディションにかける熱い想いも伝わってきましたから。それに、金田さんの取り組みはもちろん、CEOオーディションの在り方も、私たち「BIRTH」の理念と合致していました。

金田:実は、今回のCEOオーディションは、「BIRTH」にも強く影響を受けているんです。「BIRTH」のコワーキングスペースでは、オフラインならではの即興のコミュニケーションが日常的に生まれています。偶然居合わせたユーザー同士の雑談から新しいアイデアが生まれたり、新しい価値が創出されたり。こういった即興のセッションにも似た出来事というのは、オフラインでは生まれない。僕は、この空間の中でいろいろな人が混ざりあって作られていくものに魅力を感じています。だからCEOオーディションにも、「BIRTH」のエッセンスを取り入れたかった。

金田:CEOオーディションには、ビジネスモデルは必要ありません。重要なのは「熱い想い」と「人柄」だけ。参加者に想いをぶつけてもらって、それに僕たちが応えていく。いわば、「即興のセッション」なんですよ。

髙木:たしかに「BIRTH」が持つ世界観とCEOオーディションは、重なる部分がありますね。CEOオーディションは、ただ社長をプロデュースするのではなく、一人の社長の物語をみんなで作っていく場だと気づいたときは、ワクワクが止まりませんでした。CEOオーディションは初開催ということもあり、未知数な部分が多い。だからこそ、誰も想像がつかないような展開が生まれる可能性もある。ぜひ多くの方にご参加いただきたいですね。

提供する副賞には「BIRTH ACADEMIAのWORKプログラム連携」や「登記場所のサポート」も

金田:髙木さんには、「会場の無償レンタル」や「BIRTH ACADEMIAのワンデープログラム連携」、「登記場所のサポート」などの副賞を提供いただきます。ここからは「BIRTH ACADEMIA」について、ご説明いただいてもよろしいでしょうか。

髙木:一言でいえば「BIRTH ACADEMIA」とは、想いを起点に挑戦する起業家のための経営道場です。

「社会をどのように見て、ビジネスとして自分の想いを表現していくのか」
「自分の想いの指針はどこに向かっているのか」
「どうしても果たしたい想いはなんなのか」
「実現したいビジョンや、深掘りしたいテーマは?」

髙木:こうした想いの言語化から事業づくりまでを一貫して学び続けられる場として、位置付けています。受講者は、座学や実践を交えながら、自身の想いをビジネスとして表現することを目指します。卒業という概念は基本的になく、必要な時に必要なプランを組み実施提供していく新しいカタチの起業塾となっています。

金田:私も「BIRTH ACADEMIA」で、CAO(チーフ・アカデミア・オフィサー)を務めていて、日々「想いを起点に挑戦する」起業家や経営者を世の中に輩出していきたいという想いで伴走しています。

金田:この1Dayプログラムでは、「やり方より在り方」を問いかけていきます。ビジネスのやり方・方法というのは、自分で経験を積んでいくうちに掴んでいけるモノなんですよね。でも、在り方というのは、自分で意識していかないとアップデートされていかないんです。この在り方をアップデートしていかないと、他人から否定的な言動をされたときに、迷ってしまったり折れてしまったりする。経営者としては、欠かせない部分なので、ぜひ体感していただきたいプログラムですね。

髙木氏がCEOオーディションにかける想い

金田:では、髙木さんのCEOオーディションに対する想いを教えてください。

髙木:今回のCEOオーディションには、さまざまなアンバサダーやプロデューサー(審査員)の方が参画されていますから、僕からは「参加者の方が経営者として、どういう人生を歩むのかを一緒に考えていきたいと思っています。僕自身、これまで壁にぶち当たったり挫折したりと、紆余曲折ありました。こうした経験があったからこそ、お伝えできることも多いと思います。

髙木:経営者として大切なのは、「自分の胸の中にある一番大事なものを反芻しながら育てていくこと」だと考えています。その大事なものを育てていくためには、経験に基づく生きた言葉が欠かせません。いろいろな経営者たちから得られる「生きた言葉」を吸収して、自分の大事なものを育てていってほしい。そういった場の一つのCEOオーディションになれたら嬉しいですね。

金田:ありがとうございます。今回のCEOオーディションの審査は、単純に合格不合格を決めるのではなく、参加者一人ひとりと向き合いながら「応援したくなるような光り輝くものはなにか」「魅力的な部分はどこか」とか、可能性を探し出していく作業だと思っています。だから、オーディションと聞いて、尻込みせずに多くの方に参加していただきたいですね。

金田:髙木さんは、もともとミュージシャンだったこともあり、オーディションという形式に対して強い想いをお持ちなのではないでしょうか。

髙木:ミュージシャンのオーディションの場合は、ごく一部しか合格できず、成ること自体が難しいですよね。しかし、社長というのは成り方も在り方も幾通りもあります。

金田:極端な話、参加者の半数以上が合格して社長になる可能性もゼロではありませんね。

髙木:今回のCEOオーディションをきっかけに、さまざまな社長の成り方・在り方が世に認知されていけば、社会的にも大きな価値となるはずです。

CEOオーディションに挑戦したいと考えている方へ「自分ならではの音を聞かせてほしい」

金田:そうですね。では最後に、髙木さんがプロデューサーとして挑戦者に伝えたいメッセージをお願いします。

髙木:ミュージシャンやアーティストでいうと、その人にしか出せない音があります。僕にしか出せない音、金田さんにしか出せない音、この違いがあるから音楽は楽しいんです。これは、上手いとか下手の話じゃなくて。やっぱり心に響いてくるのは、その人ならではの音なんですよね。

僕は、ミュージシャンに限らず、社長にも、その人ならではの音、想いがあるように感じます。

今回のCEOオーディションでも、その人ならではの音が聞けたら嬉しいです。自分ならではの音を心に響かせてくれる、そんな方に出会えたら最高ですね。

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